研修医のみなさんへ

大学院進学のすすめ

 私は入局者の皆さん全員に専門医取得と同時にサブスペシャリティの取得を勧めています。基礎研究、臨床研究、皮膚外科診療、皮膚リンパ腫診療、膠原病診療、など何か一つ、秀でたものを持ってほしいと考えております。皮膚科医である中で更なるアドバンテージを持つことが皮膚科医人生をさらに豊かなものにすると信じているからです。

 このため、研究に少しでも興味のある方には是非大学院に入学し、学位取得を目指していただきたいと考えています。私自身も大学院に入学し、研究に携わることで「表皮角化細胞の免疫学的応答に関する研究」というサブスペシャリティが確立し、様々な視点でより探究的に皮膚疾患を考えることが出来るようになりました。また、一般的に大学病院の講師以上、国公立病院の部長、一部の部長職には、学位がないと昇進できませんので、その点でも私は大学院入学をお勧めいたします。

 私たちスタッフは全員の大学院生が質の高い論文で学位を取得するよう指導いたします。通常4年制ですが、特に優れた研究業績を修めると、3年間で修了することが出来ます。また、当科は岡山大学免疫学教室・細胞生理学教室・細胞生物学教室・分子腫瘍学教室、さらに川崎医科大学リウマチ・膠原病学教室との共同研究も行っており、互いに協力することでより高いレベルの研究を企画・立案することも可能になりました。

 さらに、大学院卒後の若手には積極的に海外留学の機会を与えます。英語が心配、家族が上手く馴染めるか、貯金も減る、などと考えてしまうかもしれませんが(私がそうでしたので)、海外生活が体験できる、臨床から離れて研究者として自分を高めることができる、国際的な人脈を作ることができる、など海外留学でしか得られないものが沢山あります。是非とも挑戦していただきたいと思います。

 海外留学の話まで紹介しましたが、ここで正直に申しますと、学生〜研修医の頃の私はリサーチマインドゼロであり、大学院も何と無く、先輩方の勧めに従って、入学することを決めました。しかしながら、研究の楽しさと成果が出たときの達成感を覚えてからは、研究に全く興味のなかった私が自ら進んで実験をするようになりました。そんなに身構える必要はありません。最初の動機は漠然としたものであっても構わないと思います。是非大学院進学を考えてみて下さい。

森実 真