皮膚科学教室について

岩月教授より

探究的皮膚科への誘い

「皮膚科」の定義は人それぞれ違います。皮膚科学の真髄を知らない者からみると、皮膚疾患だけを対象にしたskin-deep な診療科と誤解されがちです。しかし、岡山大学皮膚科の診療状況をみるとそれは大きな間違いであることに気づくはずです。岡山大学皮膚科では、general medicine の中で通用する高い臨床能力を有する皮膚科医の養成と、探究的皮膚科学を目指す人材育成に主眼を置いています。

岡山大学病院は250超の関連病院をもち、皮膚科学教室だけでも35の関連施設があります。豊富な関連病院と優秀な指導医のおかげで、皮膚科専門医として十分な技量を養うためのResidency Program を準備することができました。いずれのProgram も基本診療科として皮膚科標榜をするに十分な臨床経験を積めるように設計してありますが、それに加えて臨床重視コースや、将来、皮膚外科に進むためのコース、大学院生のためのコースなど、個人の生活設計や将来計画に合わせたコースを準備しています。女性医師をサポートするために、大学病院や関連病院に乳児保育を徐々に整備しています。多くの関連病院との連携がこのような多様なProgram を可能にしています。

岡山地区では日本皮膚科学会岡山地方会を年3回開催していますが、その発表演題の学術レベルの高さと、活発なディスカッションは高く評価されています。そのほかにも勤務医会、医師会や日本臨床皮膚科岡山県部会による講演会などが定期的に開催されています。また、他科のドクターとの合同研究会も積極的に企画しています。岡山地区の皮膚科医は生涯教育の機会に恵まれ、それに答えて日ごろから探究心を忘れずに診療、研究、自己研鑽を続けています。その結果は、岡山を中心とする山陽・四国地区の良質な皮膚科診療として反映されています。

岡山大学病院から全国に向けて研究成果を発信することも忘れてはいません。現在、岡山大学病院は皮膚リンパ腫研究の中核施設で、全国の臨床統計データのレジストリの拠点です。天疱瘡、表皮水疱症、膿疱性乾癬、魚鱗癬様紅皮症などの皮膚難病の調査研究班(稀少難治性皮膚疾患の調査研究班)の代表を務め、皮膚難病に挑戦しています。また、科学研究費の研究費取得も多く、国際学会や国際誌を通して研究業績の発信をコンスタントに続けています。

探究心をもった皮膚科医を目指してください。あなたに合ったResidency Programが岡山大学病院に見つかるはずです。

2010年4月吉日
岡山大学病院皮膚科 科長
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 皮膚科学分野教授
岩月啓氏

経歴

  • 昭和53年 北海道大学医学部医学科卒業
  • 昭和53年 浜松医科大学皮膚科研修医
  • 昭和54年 浜松医科大学皮膚科助手
  • 昭和59年〜60年 リヨン(仏)INSERUM209へ留学
  • 平成3年  浜松医科大学講師
  • 平成4年  福島医科大学講師
  • 平成13年4月〜 現職

役職

  • 日本皮膚科学会 理事
  • 厚生労働省 希少難治性皮膚疾患に関する調査研究班 研究代表者
  • 日本研究皮膚科学会 理事
  • 日本皮膚悪性腫瘍学会 副理事長
  • 日本皮膚アレルギー学会 理事
  • 厚生労働省 専門医のあり方委員会 委員
  • 岡山皮膚難病支援ネットワーク代表 医道審議会専門委員(医師分科会員)、
    特定非営利活動法人「専門医による皮膚病診療支援ネットワーク岡山」理事長
  • International Society for Cutaneous Lymphomas (ISCL):Executive Committee Member
  • European Journal of Dermatology(EJD):Associate Editor
  • Journal of Dermatological Science:Section Editor
  • 専門分野:皮膚リンパ腫、水疱症、皮膚の自己免疫疾患